![]() |
こんにちは横浜市南区の税理士・公認会計士の佐々木彰です。
今回は、「経営数字が“日常会話”になる会社に変わる方法」について、事例も交えてお話しします。
数字に強い会社は、突然そうなったわけではありません。日々のちょっとした変化と習慣が、経営の質を変えます。
「ウチはそういう文化じゃないから・・・」とあきらめず、今日からできる一歩を一緒に考えてみませんか?
目次
1.なぜ「数字の話」ができない会社が多いのか
「うちの社員は数字に弱いから・・・」
「現場には関係ない話でしょ?」
そんな声をよく聞きます。
でも、本当の理由は「数字をどう読み、何に使えばいいか」がわかっていないからです。
つまり、“教育の問題”であり、“文化の問題”なのです。
また、経営者自身が「本当はわかっていないかも・・・」という不安を抱えていることもあります。
そんなときほど、まずは社長自身が「聞いていい」「間違ってもいい」という姿勢を見せることで、社内の空気が少しずつ変わっていきます。
2.「数字が話せる会社」になると何が変わるか
数字を共有できるようになると、以下のような変化が起きます。
・社員から前向きな提案が増える
・感覚ではなく、根拠ある判断ができるようになる
・無駄な経費や業務の見直しが進む
・お金の流れ(資金繰り)が安定しやすくなる
たとえば、現場リーダーが「今月の利益率が低かったのは残業が多すぎたからだと思う」と発言したケースもありました。
こうなると、経営者ひとりの悩みが「チームの改善活動」に変わっていきます。
3.話し合えるようになるための3ステップ
ステップ ①|まずは“1つの数字”を一緒に見る
全部を見ようとすると挫折します。
最初は「月末時点の残っているお金」「売上」「目標進捗」など、1つだけに絞って共有してみましょう。
ステップ ②|“変化”を見る習慣を作る
数字の良し悪しを評価するのではなく、「前月と比べてどうだった?」という変化に注目。
そこに気づけると、自然と「じゃあ次はこうしてみようか」という会話が生まれます。
ステップ ③|“問い”を添えて共有する
たとえば「先月より利益が減りました、原因は何だと思いますか?」と社内チャットに投げかけるだけでも効果的です。
全員が答えなくてもいい。
“考える習慣”がチームを育てていきます。
4.実際にあった変化の事例
ケース ①|建設業・従業員15名・年商2億円の会社
社長が「現金残高の推移」だけを月1回共有しはじめたところ、社員から「これって賞与原資にも関係あるんですか?」という質問が。
翌月からは社長が「来月の予測値」まで説明するようになり、役員会での議論が一気に深まりました。
ケー ス ②|飲食業・従業員・パート4名
パート含む全社員で「売上の月次グラフ」を張り出す習慣をつけたところ、「今月はイベントが多かったから売上が良いね」「お客さんの回転が悪かったらチャンス逃したね」と、雑談レベルでの振り返りがスタート。
5ヶ月後には、「繁忙期は何人採用すべきか」という議論が現場から出るようになりました。
5.まとめ:大事なのは“日常”に数字を置くこと
経営数字が「特別な人だけが見る秘密のもの」である限り、会社のチーム力は強くなりません。
難しい数式はいりません。
1つの数字を、一緒に見て、考えて、行動する。
それが“数字に強い会社”への最短ルートです。
おわりに
会社の未来を決めるのは、経営者一人の肩に乗せるものではありません。
「数字の話」をチームとできるようになったとき、あなたの会社は、より強く、柔軟に、そして成長力のある企業に変わります。
「数字の見える化」から始めてみませんか?
私たちはその第一歩を、共に歩む準備ができています。
ご不明な点等ございましたらお気軽にお問い合わせください。
〒232-0051
横浜市南区井土ヶ谷上町21番16号
電話:045(741)3921
|